もう少し側にいて

すのーまん単独公演の話です。

わたしは正直ずっとすのーまんというグループに対して特別な思い入れみたいなものを持てないでいたんですよね。渡辺くんのことはすごくすごく好きだけど、グループみんな好き!グループが好き!っていう風にはなれなかった。もちろん渡辺くんが大切にしている人たちだということは分かっていたから、一緒にいないでほしいとかそういう極端なことは思わなかったけど、でもずっとグループのことというよりは渡辺くん個人のことばかり見ていて。だから別に今までのクリエとか湾岸とかも「単独だから見たい!!!」みたいなことは思わなかった。そりゃ、渡辺くんのことは見たいから行けるなら行きたいけど、チケットが外れてしまったらそこまで無理には探さないでおしまいにしていた。
今回はキャパもキャパということで、友達が当ててくれて初めてすのーまんの単独に行くことになって。渡辺くんを見られることは単純にすごくうれしいし、宮ちゃんのお誕生日だったし、そういう意味で楽しみにはしてたけど、TLの人たちが言うような初めてのアリーナ規模での単独に対する緊張とかは全然なくて。むしろコンサートの前に宮ちゃんのお誕生日だ!ってケーキを食べたのがすごく楽しくて、いろんな意味でお腹いっぱいに満足してたし。それに今までクリエとか湾岸のセトリを見ても、すのーまんの人たちと自分の通ってきた道が違うのは分かっていたから、セトリに対するわくわくみたいなのも(失礼な話だけど)特になかったし。

だけどねえ、こんなわたしでも楽しかったんだよ~~~~~!それってたぶんすごいことだと思うの。めちゃめちゃ上から目線みたいな言い方になっちゃうけど、でもこんなに単独というものに思い入れもなく、今までレポで見ていたセトリもまったく刺さらなかった人間がこんだけ楽しいって思えたのってすごいと思うんだよ。実際ほんとに今回のセトリも自分と育ってきた環境の違いみたいなものしか感じないものだったし、楽曲についても「この曲するならこうじゃないでしょ!?」みたいな解釈違いみたいなのもあったけど、だけどそれでも楽しかった。こんなにグループに思い入れのないわたしでも、照明が落ちてペンライトの光で埋め尽くされた横アリとか、自然な導入すぎてソロコーナーってことに一瞬気付かないようなソロコーナーでもいつの間にかメンカラになってる客席とか、すのーまんの人たちが白ペンラ取り出したらみんな一斉に真っ白になった客席とか、新曲とか、そういうの全部にグッときた。すのーまんのことをそれなりに好きだという人しか来ていないだろう空間でペンライトの海の中を走っていく渡辺くんを見て、「これからもこの道を歩んでくれるなら、この先に幸せが多くありますように」ってそれしか考えられなくなった。入所日も誕生日も、渡辺くんに何か言えるとしたら…って考えると浮かぶのはいつもこの言葉だったけど、なんていうか頭の中にその言葉しか湧いてこないみたいなかんじになった。いつもはいろいろ考えて浮かんだ言葉を削ぎ落としてここにたどり着くのに、あの日は最初からもうこれしか頭に浮かばなかった。「君が悲しむ全ての要素は僕が奪うから」…codeじゃん……でも本当に幸せになってほしいと思ったんだよ。ペンライトの光がすべて彼らの幸せになったらいいと思った。ペンライトの光が彼らをこれからも守ってくれたらって思った。
MC前の曲で色紙投げタイムがあったんだけど、それがまたへたくそで。遠くに投げようとしてるのに近くに落ちちゃう、みたいな。それを見守りながら一緒に行ってた友達と「へたくそだね」って笑った。「でも色紙投げるの初めてだっけ?」「そうかも」ってこの会話はそこで終わったんだけど、それならもっと上手に投げられるようになるくらいこういう機会がこれからもありますようにって思った。

すのーまんの新曲は、こんなわたしだからたぶんずっとすの担をやってきた人に比べたら全然なんだろうけど、それでもそんなわたしでもすごくすごくいいと思った。メンバーの名前が歌詞に散りばめられていて、デビュー組みたい!とか思ったけど(辞められないやつだ!とも思ったw)(やっぱりジュニアだからさあ)(そして去年の祭りでできたユニ名入りの新衣装のときも同じことを思った)、素直にいい曲だなあって思った。よくよく歌詞を読めば「夢をぶらさげて釣るヒモか…?」とも思えるんだけど(笑)、それでも「もう少し側にいて」って言ってもらえるのはいいなあって思った。「もう少し」だけかよってところはあるけど、あとこの曲がすのーまん→ファンの図式とは明言されてない(はず)だから拡大解釈だったらアレだけど、でもじんわりしちゃった。

アンコールの最後に歌ったAcrobaticで、本来ならもうコールはない部分でも「開いて閉じて~」のコールを深澤くんが続けていて、曲が終わってインストだけになってもゼーゼー言いながら「開いて閉じて~」って続けていて、「楽しい」ということと「楽しませたい」っていうことしか感じられないなかった。客席も大声で\イケメン!/って続けていて、なんて幸せな空間なんだろうって。
「俺たちが~!SnowMan!」っていうやつをやろうとしたのに、インストがまだ小さくなってない段階でひかるくんが地声で「俺たちが~!」って言い始めちゃって、なかなかグダグダざわざわしたまま\すのーまん!/ってなったのも慣れてなさを感じて初々しいなあって思った。
ダブルアンコで出てきても簡単な挨拶だけして帰ろうとして客席に\え~~~~~~!!!/って言われる、みたいなくだりもまあもちろんあって。そういえば昔名無しクリエでもこういうくだりをやった後にやっすーとかじゅりちゃんとかが「こういうの!!!やりたかったの!!!!!!」ってめちゃくちゃうれしそうにしてたなあって思い出した。まあ、名無しクリエのメンバーにすのーまんの人はいないけど、でもまあきっとすのーまんの人たちもそうなんだろう。「でも本当に何も曲を準備してないんだよね、音響さんの一番好きなやつ流してください」って言う深澤くんに、「そんなこと言ってALIVE(今回深澤くんがソロで歌った曲)流れたらどうすんだよ」「それならFollow me(宮ちゃんがソロで歌った曲)を」「いやそれなら…」って他のすのーまんが自分のソロで歌った曲を推し始めて、それを渡辺くんが「ぜんぶ俺らの曲じゃない!w」って笑いながら諭していたんだけど、ああ俺らの曲って呼べるものが彼らには複数あるんだなっていうことに改めて気付いてじんわりしみじみした。

なんかもうねえ、しみじみと胸がいっぱいになっちゃったんだよなあ。うまく言葉にできない。それでも少しでも言葉にしたくてこうやって文字を連ねてみたけど、やっぱりうまく言えてない気がする。だけど、これからも彼らの選んだこの道の先に幸せが多くありますようにって思ったこととか、広い会場でのコンサートはたくさん経験してきたはずの彼らなのに拙くたどたどしい部分が垣間見えて「ああ、こういう広い会場での単独は初めてだからか」ってしみじみ思ったこととか、そういうところが愛しくてこれからもっとこういう機会に恵まれますようにって思ったこととか、そういうことはやっぱり覚えていたい。6人だけで横アリをペンライトの海にしていた光景は本当に本当にすごかったよ。やりたいこと、見せたいもの、求められていること、楽しんでほしいという気持ちがバランスよく混ざり合って、本人たちの「楽しい!」という溢れ出てしまう気持ちみたいなものでコーティングされたすごくいいコンサートでした。楽しかったな~~~!