私の家では何も起こらない

発売時にあらすじ読んで超ちょう気になってたやつ!

私の家では何も起こらない (幽BOOKS)

私の家では何も起こらない (幽BOOKS)



帯にね

ようこそ、丘の上の幽霊屋敷へ。
美しく優雅なゴーストストーリー。

って書いてあるんだけど、まさしく!美しく優雅なゴーストストーリーでした!そんなに真正面から怖い話、ってわけじゃなくて、むしろゆったりふわふわしたきれいなお話のようで、でもやっぱりちょっと背筋が寒くなるかんじでした。丘の上にある、いわゆる幽霊屋敷について、それぞれがそれぞれ目線で話をしていくっていうような短編集で、それぞれにリンクする部分もあって…っていうかんじです。恩田さんの書くお話って、作品によって全く色が違うんだけど、わたしはその中でも特に、優雅ででも少しピリリと怖さがあるというのが大好きなので、本当にわたしにとってはドンピシャの作品でした。
個人的には1回さらっと読んだかんじでは「私は風の音に耳を澄ます」と「俺と彼らと彼女たち」が好きかなー。「私は風の音に耳を澄ます」ってたぶんこの本に収録されているお話の中で一番グロいと思うんだけど、語り手の雰囲気というかがすごくきれいでふわふわしてて、そのギャップがとても好きです。「俺と彼らと彼女たち」はたぶん、それまでの文体と内容のギャップにドキドキし疲れたころのいいタイミングでほっとできたから安心したんだと思います(笑)

とにかく久しぶりに「もっと!早く!続きを読みたい!」ってなったなー!楽しかった!