恋のドア開けたらそこは天国か?

はしもとくんの話。
言動も容姿も本当にかわいくてかわいくて、でももうはしーちゃんも22歳の大人だから「かわいい、なんてやだ」って言われるかもしれないけれど、かわいくて甘やかしたくて好きなもので満たしてあげたくて、ああこれがいわゆる「孫枠」か……と思っていました。何をしてもかわいい。だから敬称は「ちゃん」。

5月の代々木のコンサートではしーちゃんのソロコンサートの開催が発表されたとき、わたしは左右に友達もいないひとりぼっちの状態だったけれど、思わず「きゃあ!」と声をあげて両手をぎゅっと握ってしまいました。すごくうれしかった。はしーちゃんのことがかわいくてかわいくて仕方がなくて、しかもわたしは彼の歌声も大好きで、だからそんな歌声をずっと聞いていられるなんて、絶対に行きたい!と思いました。

そんなソロコンサートははしーちゃんの「かわいい」も「かっこいい」も、これでもか!と存分に詰め込まれていて、昔をそんなに知らないわたしでも十分に楽しかった。目の前にずっとはしーちゃんがいるこの数時間が愛しくてうれしくて幸せだなあって。そこまでは、まあ、普通の感覚。他の人のコンサートや舞台でも今までに何度も味わったことのあるあの幸せな甘い感覚。
でも、本編が終了して一度ステージの上がからっぽになって、そのときわたしはすごく悲しくなったんです。さびしくてさびしくてたまらなくなっていた。目の前にはしもとくんがいる状態に慣れつつあったけれど、それはもちろん非日常の世界で、当たり前なことじゃなくて、時間がきたからもう目の前にははしもとくんはいない。本当に当たり前で常識的に考えてまったくもって当然のことなんだけど、それがさびしくてつらくてそんなの嫌だと悲しくなった。冷静に考えてみるとコンサートの本編が終わっただけなんだから、この後にはアンコールもあるだろうし、このコンサートが終わってもまた別のステージではしもとくんを見ることができるだろうに、なぜかあの瞬間、このままもう二度と会えないんじゃないかっていうくらいにさびしさが爆発して。でも、何度も言うけれど、ただコンサートの本編が終わっただけに過ぎなくて、周りでは「ハッシー」コールが響いていたし、数分後にはしもとくんは真っ白のタキシード姿でバラの花束を抱えてステージに戻ってきた。もう本当に、今思い出してもなにも変わったところのない、ありふれた(わざと今はこういう言い方をしています)構成のコンサートなんですよ。今までに何度も経験していた。でもなぜだか、生まれて初めてコンサートを見たかのように、からっぽになったステージに心の底からさびしくなって、だからその分、アンコールで再び姿を見られたことに心の底からうれしくなった。真っ白のタキシードに身を包んで真っ赤なバラの花束を抱えたはしもとくんは、まさに王子様のようで、わたしは気がついたらそんなはしもとくんを見ながら泣いていました。こんなにかっこよくて、かわいくて、アイドルで、王子様なはしもとくんをもう一度見ることができて本当によかった。はしもとくんが好きだよ。みんなに愛されて、一生懸命ことばを届けてくれるはしもとくんが好きだよ。そういうものたちが、ぜんぶ涙になって一気にあふれ出てきたようでした。ハア、今思い出しても宝物みたいにしあわせだったな、あの空間。

そう、わたしははしーちゃんの言葉が好きなんですよ。雑誌やウェブの連載での言葉も好きだけど、実際に話しているのを聞くのが特に好き。スマートじゃないし、いっぱい回り道もするのに、なぜかすごく心を打つ。純度が高いのかなあ、なんて考えたりもします。*1「この子たちを幸せにするのは僕たちだから」とかそんな風に言ってもらえるファンの人たちはいいなあって、はしーちゃんのまっすぐな言葉を聞くたびに思っていました。そうやって羨ましがりながら、ちゃっかり一緒にキュンってしたりしていたのだけれど。そうやってキュンとさせることを大切にしている人なのかなあとも思いました。えび座のショータイムで何度もウインクをしているところを見て、「アイドルなんだから!」って他のメンバーをたしなめたというレポを読んで、それってもしかして意識的なのかなあって。アイドルであることを意識しているアイドルは大好きです。


最近は、はしもとくんはまるで初恋のようだなとも思います。自分がかつて経験したリアルなやつじゃなくて、比喩としての初恋。難しい理論なんかなくて、ただ目の前にいてくれるとうれしいし、姿が見えなくなると寂しい。もし冷たい風に吹かれていたとしても暖かい羽織ものをかけてあげようなんてそんなところまで考えも及ばないし行動もできなくて、でも、もしポカポカと温かい日差しを浴びていたら「気持ち良さそうだなあ」と陰からそっとほほえましく見ることはできる。具体的な行動は起こせない、そんな知恵も術もなにも知らない、ただ見ているだけのそんな初恋。はしもとくんを見ているときの感覚はそれに似ているのかもしれない。それに気がついて、今までずっと「はしーちゃん」と呼んでいたけれど、つい最近、「はしもとくん」とも呼ぶようになりました。相変わらず、こたつでミカンを剥いてあげたいし、「エビフライ好きじゃろ?いっぱいお食べ」っていうザ・おばあちゃんみたいな気持ちにもなるから、きっとはし婆なのは変わらないけれど、でも、久しぶりに思い出させてくれたこのフレッシュでみずみずしい感覚も楽しいしうれしいです。どんなにかわいいかわいいと思っていても、かわいいだけじゃなくて、こんなに初々しい気持ちでキュンとさせてくれる男の子だったんだなあという発見。それなら「ちゃん」じゃなくて「くん」がふさわしいのかもしれないね、はしもとくん。

*1:だれかと比べてという話ではないです