邪魔&アフターダーク

いきなり「邪魔」とか書いてますが、決して今からネガティブなことを書こうとしているわけではなくて、「邪魔」っていうタイトルの本を読んだよ!という読書記録です(笑)紛らわしてくすいません(笑)


邪魔(上) (講談社文庫)

邪魔(上) (講談社文庫)

邪魔(下) (講談社文庫)

邪魔(下) (講談社文庫)

「インザプール」と「空中ブランコ」を以前読んだことがあって、すごく面白かったので手に取ってみました。
その2作は割と軽めのテイストだったという印象が強いからか、最初は「ちょ、重い…!(笑)」って思ったりしたけれど、すごく丁寧に描かれているし、わたし的に物語の緩急もちょうど良くて、少し長めの作品ですが一気に読めてよかったです。
高校生の裕輔、主婦の恭子、刑事の九野の3人の視点で展開してくので、読み始めたばかりのころは3人のうち誰に一番感情を預けていいのかわからなくて少し戸惑ったんですが、もう気がつけばその3つの視点を無意識にスイッチできるくらいになっていて、そんなところでも奥田さんの凄さを感じました。

あと、個人的には登場人物の中で九野が超ちょう好きです(笑)そしてそんな九野と彼の義母とのくだりも大好きです。とても辛くて哀しいけれど、とてもあたたかいと思うから。



アフターダーク (講談社文庫)

アフターダーク (講談社文庫)

わたしにとって初めての村上作品。だから文体も言葉のチョイスも全部全部新鮮でたくさん戸惑ったけど楽しかったです。

初めてなのでよくわからないのですが、なんだかとても宙ぶらりんな状態で終わってしまったのは村上さんの作風なのでしょうか?わたしは作品中で出てきた謎は全て理論的に答えを出してから終わってくれなきゃ困る><っていうタイプではないし、わたし自身恩田陸さんが好きということもあって、ふわっと物語が終わってしまうことに対してもそこまでの抵抗はないのですが、さすがにこれはわからないことがわからないままに終わりすぎて読み終わった瞬間「え?」ってなりました(笑)とくにエリが寝ているときの諸々がわからなすぎて><

あと、村上さんは地の文がすごく特徴的だなあと思いました。そういうところもあわせて、なんとなく村上さんの作品が海外で評価されるのもわかるなあ、なんてぼんやり思いました。ほんっとになんとなくで理由をわかりやすくはっきり言えとか言われても困るけど(笑)